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2019~20 開設準備室 ルール ◆1人15頭指名 ◆同一種牡馬の産駒は3頭まで(18~19シーズンより適用) ◆牝馬は5頭以上 ◆地方の成績は含む ◆海外の成績は含まない ◆期間は、2019年6月1日から翌年の日本ダービー当日まで ◆他メンバーとの重複可(18~19シーズンより適用) ◆指名期限は7月31日まで。 ◆8月31日まで2頭の入替可能。但し、他メンバー指名済みの馬は指名できません イトキン 賞金 飯田くん 賞金 高橋 賞金 平くん 賞金 坊主 賞金 1 P P ラインベック P P P 2 P P アブソルティスモ P P P 3 P P ブルトガング P P P 4 P P リリフレア P P P 5 P P ルリエーヴル P P P 6 P P レヴィオーサ P P P 7 P P ポタジェ P P P 8 P P アドマイヤビアンカ P P P 9 P P P P P 10 P P P P P 11 P P P P P 12 P P P P P 13 P P P P P 14 P P P P P 15 P P P P P みんなの掲示板~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 名前 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 合計: - 今日: -
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今日 - 合計 - ダービースタリオンの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時15分55秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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26S愛ダービー
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サイアーライン Kingmambo エルコンドルパサー ルースリンド ストゥディウム サクラオリオン ヴァーミリアン ソングオブウインド Lemon Drop Kid アポロキングダム Kiss the Kid キングズベスト ワークフォース エイシンフラッシュ Dubai Destination アルカセット キングカメハメハ 続きはキングカメハメハ系へ ルールオブロー Archipenko Henrythenavigator 系統確立可能種牡馬 種牡馬名 地域 特性 確立後 因子1 因子2 生年 種牡馬開始年 引退年 備考 Kingmambo 米国 SP SP スピード パワー 1990 1994 ヌレイエフST系変化でもSP系のまま エルコンドルパサー 日本 SP スピード パワー 1995 2000 ルースリンド 日本 SP 2001 2010 ストゥディウム 日本 SP 2012 2019 サクラオリオン 日本 SP 2002 2010 ヴァーミリアン 日本 SP スピード 2002 2010 ソングオブウインド 日本 SP 瞬発力 2003 2007 Lemon Drop Kid 米国 SP スピード 1996 2001 アポロキングダム 日本 SP 2003 2007 Kiss the Kid 米国 SP 2003 2011 キングズベスト 日本 SP スピード 瞬発力 1997 2001 スペルはKing s Best ワークフォース 欧州 SP パワー 2007 2012 スペルはWorkforce エイシンフラッシュ 日本 SP 瞬発力 2007 2014 Dubai Destination 欧州 SP パワー 瞬発力 1999 2004 アルカセット 日本 SP 瞬発力 2000 2006 スペルはAlkaased ルールオブロー 日本 SP スタミナ 2001 2005 スペルはRule of Law Archipenko 欧州 SP スピード 2004 2010 Henrythenavigator 米国 SP パワー 2005 2009
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まだウイニングポスト9 2022のデータを移した段階です サイアーライン トライマイベスト ラストタイクーン Marju Martino Alonso Ramonti サトノクラウン Ezzoud Bigstone メイショウドトウ オースミタイクーン O'Reilly ワージブ Royal Applause Acclamation Dark Angel Lethal Force Harry Angel Equiano Harbour Watch Mehmas 系統確立可能種牡馬 種牡馬名 地域 特性 確立後 因子1 因子2 生年 種牡馬開始年 引退年 備考 トライマイベスト 欧州 無 スピード 1975 1979 スペルはTry My Best ラストタイクーン 日本 無 柔軟性 1983 1987 スペルはLast Tycoon Marju 欧州 無 柔軟性 1988 1992 Martino Alonso 欧州 無 1994 2001 Ramonti 欧州 無 勝負根性 2002 2009 サトノクラウン 日本 無 勝負根性 2012 2019 Ezzoud 欧州 無 勝負根性 1989 1995 Bigstone 欧州 無 パワー 瞬発力 1990 1995 メイショウドトウ 日本 無 パワー 1996 2002 オースミタイクーン 日本 無 1991 1999 O' Reilly 豪州 無 1993 1997 ワージブ 日本 無 1983 1989 スペルはWaajib Royal Applause 欧州 無 スピード 1993 1998 Acclamation 欧州 無 パワー 1999 2004 Dark Angel 欧州 無 早熟 2005 2008 Lethal Force 欧州 無 2009 2014 Harry Angel 欧州 無 2014 2019 Equiano 欧州 無 2005 2011 Harbour Watch 欧州 無 2009 2013 Mehmas 欧州 無 2014 2017
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登録日:2021/11/26 (金) 19 05 00 更新日:2024/04/20 Sat 22 29 56NEW! 所要時間:約 40 分で読めます ▽タグ一覧 20世紀のアメリカ名馬100選 70年代アメリカ最強馬 73年クラシック世代 G1馬 Secretariat UMA アメリカ競馬名誉の殿堂入り ガチムチ クラシックディスタンス セクレタリアト ビッグボディ ビッグ・レッド ボールドルーラーの最高傑作 マンノウォーの再来 リアルチート 三冠馬 世界最強秘書 二代目ビッグ・レッド 名馬 年度代表馬 故馬 栗毛 歴代アメリカ最強馬候補 海外馬 神話の怪物 神馬 種牡馬 競走馬 競馬 等速ストライド 頑丈 馬のような何か 黄金の70年代 Secretariat(セクレタリアト)(1970〜1989)とは、アメリカ合衆国で生産・調教された競争用馬型決戦兵器馬型SCP馬型アルテミット・ワン元競走馬・種牡馬。 初代“ビッグ・レッド”(偉大なる栗毛)マンノウォー以来久々にその異名を託された、先代と並び称されるアメリカ史上最強馬の筆頭候補にして、全世界レベルで見ても史上最強馬ランキングの最上位枠に名を連ねる、もはや生まれたことそのものが天の奇跡レベルのやべーやつである。 二代目ビッグ・レッドの血統背景 父たるボールドルーラーは多士済々の黄金世代と呼ばれた1957年クラシック世代(*1)においてトップクラスの成績を叩き出し、セクレタリアト誕生以前に6年連続リーディングサイアーを獲得(*2)している超弩級名馬。 ついでに言うとその親父殿はあの種牡馬界のやべーやつナスルーラ(*3)である。父系が大概無慈悲枠。 母なるサムシングロイヤルもその時点で既に3頭のステークスウィナーを輩出している名牝であり、母父プリンスキロも名種牡馬として名高く、決して父方に見劣りはしていない。何なら半兄のサーゲイロードは欧州やオセアニアで産駒らとともに一定の勢力を築き、サーアイヴァー、サートリストラムを経由したラインはいまだにオセアニアで活動している大種牡馬である。 ちなみにこのセクレタリアト、血統のクロスが存在しないアウトブリード(*4)であり、狙って近親交配を行いデメリット覚悟で初期ステガチャをぶん回すサラブレッドとしてはかなり珍しい部類。アウトブリードの突然変異×父系無慈悲因子とか合体事故ってレベルじゃねーんだけど……(*5) 二代目ビッグ・レッドの競争戦歴 幼少期(誕生〜デビュー前夜) ヴァージニア州キャロライン郡に居を構えるメドウステープルで生を受ける。この頃牧場主のクリストファー・T・チェネリー氏は重病に臥しており、経営は愛娘のヘレン・“ペニー”・チェネリー女史に委ねられていた。 ところで、ボールドルーラーの属するホイートリーステープルのオーナー……の代行であるオグデン・フィップス氏(*6)は、一風変わった契約を望むことで有名だった。「ボールドルーラーの種付け料をタダにする代わりに、今後2年交配予定の2頭の肌馬から生まれる計4頭の幼駒の所有権をコイントスで決める」(*7)というものである。 一見トンチキに見えるが、肌馬を出す側からすればクッソお高い種付け料(*8)が浮くし、フィップスさんサイドとしても手にした産駒が牝馬なら今まで縁のなかった血統の繁殖牝馬をゲットできるため、存外win-winにできているのだ。いやまあ傍から見るとクッソトンチキだけど。 ちなみにこのオモシロ契約、ホイートリーステープルからボールドルーラーを預託されてたクレイボーンファームのオーナー、アーサー・ハンコック・ジュニア御大(*9)の入れ知恵だったとか。自前の肌馬ばっかに種付けして血の袋小路に陥らないように、との配慮だったそうな。 さて、1969年の秋のこと。ヘレン女史が持ち込んだ2頭の繁殖牝馬、サムシングロイヤルとヘイスティマチルダが生むボールドルーラー産駒の所有権を賭け、契約に基づきコイントスが行われた。これに勝ったフィップス氏がヘイスティマチルダを選んだため、ヘレン女史はサムシングロイヤルの1970(*10)とヘイスティマチルダの1971の所有権を有することに。そしてサムシングロイヤルの1970こそが後のセクレタリアトである。 燃えるような赤に近い鮮烈な栗毛を身にまとったその幼駒は、左前脚を除く3本に白靴下を履き、肩と後脚のバランスに優れたお美体の持ち主だった。牧場専属秘書のエリザベス・ハム女史曰く、「この馬を見た人は皆気に入るでしょう」。ええまあ確かに皆気に入りましたね、馬券的な意味で。 ハム女史は本馬の競走馬登録にあたり、5つ(資料によっては10とも)の名を申請したが、色んな理由でボツ。悩んだ末に自分の前職が国連事務局勤務の外交官付き秘書だったことから、事務局もしくは書記職(セクレタリアト)を馬名に申請。晴れて受理されたことで本馬の名前はようやく決まった。 2歳になると牧場の専属調教師であるルシアン・ローリン師に預けるためフロリダ州に移動、入厩。やって来たセクレタリアトを見た後の担当厩務員は「彼はでかくてデブでなまけものだったよ」と述懐している。 実際、スタッフが飯をやれば出した分だけもっしゃもっしゃと貪り食い、「趣味 食っちゃ寝 厩舎のポニーと遊んでだらける」とでも言わんばかりの、闘争心どころかプライドとかその他諸々までオカンの腹の中に忘れてきたような奴だったそうな。逆に言えば、ストレスフリーで泰然自若とした大物気質ではあったっぽいが。 そんなサラブレッドとは微塵も思えんぐーたらホースを、ローリン師がいかにして鍛え上げたか……ぶっちゃけ筆者も知りたいのだが、なにしろ師は寡黙という言葉が擬人化して服着て歩いてるような御仁だったため、今もって明らかにされてないのだ、これが。 ただ、担当厩務員のエディー・スウェット氏は四六時中彼に話しかけつつ世話を焼いていたので、スウェット氏を通じて意思疎通してたのは間違いなさそうである。ゴルシと今浪厩務員的なアレだろうか? 2歳時〜〜ガチムチ異端馬風雲録〜〜 7月4日――米国独立記念日に、アケダクト競馬場のダート未勝利戦で見習いのフェリシアノ騎手を鞍上にデビュー。単勝4倍きっかりの一番人気に推されるが、スタートで隣の馬にぶつかられ失速、向こう正面では前を塞がれ進出に失敗し、直線で凄まじい追い込みを見せるも4着敗戦。 しかし最終直線で見せた末脚は各方面に強い印象を与えたらしく、彼の競技馬生を花火と例える場合、このデビュー戦は導火線になぞらえられる。 その11日後、同競馬場での未勝利戦で初勝利を挙げると、月末にサラトガ競馬場での一般競争に出走。ここから終生の相棒ロン・ターコット騎手に乗り替わると、好位追走からの抜け出しという横綱相撲で勝利し、競馬記者たちから「こいつは凄い」「ネイティヴダンサー(*11)以来の大物になるぞ」と熱い称賛を浴びた。 8月のサンフォードステークスでは当時10戦無敗のリンダズチーフの前に生涯唯一の二番人気に甘んじるも、馬群の後方から進出、直線でまとめてぶち抜く3馬身差完勝でステークスウィナーに名乗り出る。 続く当時の2歳馬最重要戦ホープフルステークスではスタートこそ出遅れるも、直線一気にその他8頭をねじ伏せて5馬身差の圧勝。さらに9月、ベルモントフューチュリティも1馬身3/4差で勝ち、連勝を5に伸ばす。 が、10月のシャンペンステークスではストップザミュージックにぶつかってしまい、それをものともせず後続に2馬身差つけて先着するも、接触が進路妨害とみなされ2着降着。 ターコット騎手もこの降着に思うところがあったか、次走ローレルフューチュリティでは馬群後方から大外をぶん回し、後続をノーステッキで8馬身差ちぎり捨てて前走の鬱憤を晴らした。ちなみに当日、ドロッドロの不良馬場である。そこを大外ぶん回してノーステッキで8馬身差蹂躙、しかも良馬場と遜色ない走破タイム。何なのこの馬。 さらにシーズン最終戦に選んだ11月のガーデンステートステークスも後方待機からの追い込みで3馬身半差つけて楽勝。 当年9戦7勝と上々の戦果を挙げ、その強烈な追い込みぶりから最優秀2歳牡馬に輝き、ついでに年度代表馬もかっさらった。成績の数値そのものや格でセクレタリアト超えてたのに、えげつないスタイルのインパクト込みで年度代表馬持ってかれたリヴァリッジとラプレヴォヤンテは泣いていい。リヴァリッジはオーナー同じだからまだマシだが。 3歳初期〜〜相続税には勝てなかったよ……〜〜 1月、クリストファー氏が長い闘病生活に終止符を打ち永眠。総額600万ドルの相続税(*12)を捻出するためには色々と売り払わなければならなかったため、ヘレン女史はセクレタリアトの種牡馬権売却を決断し、代替わりしたクレイボーンファーム総帥のセス・ハンコック氏にシンジケートの主導を依頼。19万ドル×32口、総額608万ドルのシンジケートが組まれるや否や、目の色変えた生産者の皆さん(*13)がマッハで飛びつき3日で完売。はえーよホセ。 なお、セス氏の弁によると「私からすればこの程度、盗んだも同然の捨て値だぞ?もっと釣り上げてもよかったんだがね」だそうで。いやあの、この時点で体重1オンスあたりの価格が同量の金の3倍とかいう、ちょっとご無体すぎるお値段なんですけど…… そんなわけで当年限りの引退がのっけから確定してしまったセクレタリアトだったが、3月のベイショアステークスで始動。進路を失い馬群に飲まれたまま直線を向くが、馬群をこじ開け一気に先頭に躍り出るとそのまま4馬身半差の完勝。続くゴーサムステークスをレコードタイで快勝し連勝を伸ばす。 ところが、次走ウッドメモリアルステークスでは直線で伸びを欠き、まさかの3着敗戦。陣営から「口内の腫れ物が敗因」と声明を出したが、ボールドルーラーがスタミナ型の産駒を出してないこともありスタミナ不足とのツッコミが続出。なにしろ米国三冠競争は全部ウッドメモリアルより長いのだ。これでダメなら三冠とか論外だろ、という理屈である。 実際、ボールドルーラーはリーディングサイアーでありながら三冠競争勝利馬を今まで輩出していない。セクレタリアトも例に漏れず「良くてインターミディエイトまで、まあマイラーが妥当だろ」と思われても不思議ではなかった。 米国三冠〜〜不滅のトリプルレコード、受け継ぐ異名(ビッグ・レッド)の証明〜〜 馬の者の半信半疑を拭えぬまま、ケンタッキーダービーに挑んだ陣営。それでも一番人気から落ちてないあたりはさすがだが、腫れ物治したと思ったら膝の不安と距離適性不足が囁かれる状態である。ガチで彼を推してる観客がどれほどいたやら…… ともあれ、ダービーゆえに今年も錚々たるメンバーが集いも集い12頭。13万5千人近い歴史的大観衆が見守る中、ついにケンタッキーダービーのゲートが開く。 スタートが切られ先行争いが行われる中、何とターコット騎手は最後方に陣取る。まあいつも通りの追い込み戦術ではあるが、それにしてもダービーのプレッシャーの中で最後方待機である。この御仁の度胸ときたら、心臓がガンダニュウム合金かヴィブラニウムでできてるんじゃなかろうか。 ともかく最後方を追走していたセクレタリアトだったが、徐々に徐々にじわじわと加速を続け進出し、気づけば先陣を切るシャムの2番手まで押し上げて直線向くや、ターコット騎手のステッキが炸裂。 鞍上の意気に応え、これまでの加速は何だったのかと思わせる凄まじい猛追を見せると、粘るシャムを容赦なくぶち抜き2馬身半差でねじ伏せた。 走破タイムは1分59秒4。ノーザンダンサーの叩き出したレースレコード、2分フラットを0.6秒も縮めるぶっちぎりの神話的記録である。というか、ダート10ハロンを2分切ったのは北米じゃセクレタリアトと後のモナーコス(*14)(1分59秒97)のみ。 なお、2着のシャムもレコードペースでかっ飛ばしてはいたのだが、さすがにこれは相手が悪すぎた。というかスタートから加速し続けて、最終直線でステッキに応えてさらにかっ飛ぶとか、ステマ配合のスタミナお化けどもでもようやらんぞ……シロイアレは下手に鞭入れるとやる気なくす?ソッスネ 特にこのレースで顕著なのだが、平坦小回りな競馬場がほとんどで、スタートから飛ばして押し切る(つまり逃げか好位先行型)のが常道のアメリカ競馬において、主に最後方でのスタートから常に加速し続けてまとめてねじ伏せすり潰すセクレタリアトの戦いぶりは、アメリカのホースマンにとってはロンシャンのフォルスストレート全力疾走くらいには常識の埒外なシロモノだった。 というか誰だよ「セクレタリアトはスタミナ不足だからダービー無理(キリッ)」とか最初に言ったの。こんな戦い方なんて最低でもスタミナカンストしてないと無理だろ、常識的に考えて。 さて、ダービー馬として戴冠したからには次走はプリークネスステークスで確定である。の、だが…… ケンタッキーダービー出走馬のうち、2着シャムと3着アワーネイティヴ以外全陣営出走回避。別路線からの刺客もガチビビりして出走回避。ワンチャン狙いか何かなのか、わずかに3頭の陣営が出走表明したのみで、6頭立てという「どこぞのスーパーカーが出た府中3歳ステークス(*15)ですかねこれ」なGⅠ競争になってしまった。 まあ、欧米では存外ないではない状況ではある。クソ強馬に無双されて自陣営の同世代馬が評価落とすくらいなら別路線に行くか出走回避、というのはわりとあるし。それはそれで敵前逃亡とみなされ評価落としてないかって?ノーコメント そんなわけでゲートが開きプリークネスステークス開始。セクレタリアトは今日も悠々と最後方からの競馬……をしていたのは1角突入まで。外側を通って進出を開始するや、向こう正面で早くもハナに立つという、らしからぬ速攻で観客を驚かせる。 ターコット騎手の「スローペースになるだろうから速攻かけて押し潰したろ」という直感によるものだが、早仕掛けはスタミナを奪い末脚を鈍らせる危険を孕む諸刃の剣。素人にはオススメできない。 だがまあ規格外すぎるセクレタリアトにそんな心配するだけ無駄であり、先頭を譲らぬままコースを駆け抜け、必死に追いすがるシャムを2馬身半差置き去りにし完勝。ちなみに前走同様に3着入線したアワーネイティヴとは、8馬身差がついていた。 こんなガチチート相手に2馬身半まで追いすがれるシャムも大概と言わざるを得ない。生まれる世代が悪すぎだろシャムェ…… なお、ピムリコ競馬場の副代表(当時)ラング氏曰く「ワーゲンの車列にロールスロイス混ぜたらこうもなるでしょうな」だそうで。そらそうよ。 さて、このレースの走破タイムだが、これが少々揉めた。ケンタッキーダービーでのレコード勝ちから、記者たちは当レースでもレコード(*16)が更新されるか否かに注目していた。 しかし電光掲示板に表示された勝ち時計は1分55秒。それとは別に独自に手動計測していたスタッフが「計測器が故障してます、私が測ったのより遅くなってます」と上層部に報告した。 実際に計測器の故障が認められ、スタッフの計測値である1分54秒4が公式走破タイムとして発表された……のだが、デイリーレーシングフォーム紙の計時担当が計測した1分53秒4と食い違い、しかも同社も「ウチのが正しいです」と主張したため論争に発展。 CBSテレビも「レースの映像を同時再生して比較してみましたけど、セクレタリアトの方が明らかに速いですよ」と同紙の肩を持つが、競馬場側はこれを認めず上記計測値を公式記録として確定。DRF紙もそれに従いつつ、自社測定記録を括弧書きの参考値として併記するという前例のない事態に。 事態が収拾されたのはレースから39年も経った2012年。メリーランド州競馬委員会がヘレン女史を交え協議した結果、満場一致でオフィシャルレコードが訂正された。 訂正後の記録は1分53秒フラット。「待って、なんでさらに速くなってんの?」という疑問はごもっとも。実はこれ、最新技術をもってレースの映像を分析した結果導き出された数値である。 そんなわけでセクレタリアトが叩き出した走破タイムは、彼の走った当時のレコードもその後カーリン(*17)により更新されたレコードもぶっちぎって、米国三冠で唯一残されたレコードの頂点に君臨することになった。 そしてDRF紙は満を持して確定した記録を受け入れた。まあヘレン女史とは特に確執もなかったし。 閑話休題、話をセクレタリアトの米国三冠無双に戻す。48年のサイテーション以来実に四半世紀ぶり、史上9頭目の米国三冠に王手をかけた陣営。ベルモントステークスの当週にはタイム誌、ニューズウィーク誌、スポーツ・イラストレイテッド誌と米国屈指の週刊誌3誌の表紙を飾るなど、馬の者であるなしを問わずセクレタリアトへの関心は天井知らずになっていた。 なお、タイム誌発売はベルモントSの2日後だが、レース後に表紙の変更や特集記事追加など余裕で追いつかないのはどうあがこうと確定なため、本馬が各誌の表紙 記事にダイナミックお邪魔しますしてたのは当初からの予定である。 当レースではついにアワーネイティヴが出走回避し、雪辱を誓うシャムやジャイアントキリングを狙う他3頭の5頭立てとなった。セクレタリアトの単勝オッズは断然一番人気の1.1倍、レース中継の視聴率は驚きの52%だったとか。ほぼ払い戻しであるが、ほとんどの観客は換金せずに記念品として持ち帰ったそうな。ハルウララのハズレ馬券かな?(*18) レース数日前、セクレタリアトの最終調整完了後の夕食の席で「これで負けたら私は首吊らにゃなりませんね」と、ジョークにしては悲愴すぎる発言をかますターコット騎手に対し、ローリン師は「ロニー、あいつは史上最強かつ最も偉大な馬だ。もしあいつが負けようものなら、私は競馬との関わりを永劫断つよ」と応じたとか。 師としてはそのくらい彼我の絶対的格差を確信していたらしいが、さすがにダービーで最後方からのぶち抜きをやってのけた主戦騎手も、三冠のプレッシャーは堪えたと見える。しかし、こうまで言われて泣き言ほざいちゃ男がすたる、とこの会話で腹をくくったそうな。 そんな各陣営やファンやその他諸々の思惑と夢と期待と意地と誇りを背負い、アメリカ競馬の神話となった伝説のレースが幕を開ける。 今回は出負けしたセクレタリアト、そのままスルスルと定位置の最後方に下が……らない。のっけからアクセルベタ踏みで出負けを取り戻すと、ハナを切るシャムに並び、競りかけ、そのまま猛ダッシュ。 絶対追い込みでぶち抜くホースがまさかの初手逃げ馬強襲、という異例どころか異常事態に場内騒然。というか一番ぶったまげたのシャムの鞍上だろこれ。 初手からアクセル全開でぶっ飛ばすセクレタリアトと、一人旅などさせるかと懸命に競りかけるシャム。レース序盤からいきなり始まったマッチレースを前にして、後続3頭はマッハで彼方に置き去りにされた。正直誰もセクレタリアト(と必死でついてくシャム)しか見てなかったんじゃねーかな 前半半マイルのペースは驚愕の46秒2。クラシックディスタンスのペースメイキングじゃねーぞこれ、という馬殺しの超絶ハイペースに強制的に付き合わされたシャムはどうにか6ハロン過ぎ、だいたい向こう正面中間のあたりまで耐えたところで力尽き轟沈。むしろよく6ハロンも保ったもんだ。後は伝説の一人旅である。 そのまま「お前スプリントレース2連闘と勘違いしてねーか?」ってレベルでセクレタリアトは驀進し続け、圧倒的なちぎりっぷりで最終直線へ。あろうことかセクレタリアトはここに来て更に再加速したのである。 日本馬でわかりやすく例えるならまるで逆噴射しないツインターボ……否、そんな生温いものではない。 異次元の大逃げをやった後に衝撃の末脚を使ったようなものである。いや、それすら足りないかもしれない。もはや馬としての理論値の走りとでも言うべきだろうか。 とにかく鞍上が「え、今どんだけ差がついてんの?」と振り返る必要があるくらいのぶっちぎりっぷり。というか、鞍上ががっつり振り返って減速しようがどうしようが逆転不可能な馬身差ってなんだよ…… そんなこんなでカンスト+各種補正MAXなスピードとスタミナとパワーに物を言わせて初手ニトロチャージャーフルブースト、かーらーのーオールウェイズ全力疾走という暴挙をぶちかました彼は、もはや諦め以外鞍上の頭になかったであろう2着トゥワイスアプリンスに 31馬身差 というちょっと何言ってるかわからない、どころか数回動画見ても理解が追いつかないレベルの着差を叩きつけて一人旅を終えた。なお彼のゴール時、他の皆さんは残り100m付近をひーこら駆けてた模様。 いやホント、何をどうしたらこうなるの?仮にもクラシック三冠最終戦に出てくるだけあって優駿しかいないんですけど?というかシャムに至っては、セクレタリアトいなかったら三冠普通に獲れてた公算大なんですけど???? それはさておき、走破タイムお披露目のお時間である。まあこれに関してはいろんなサイトや書籍で言及されてるからインパクト薄め(薄いとは言ってない)ではあるが、様式美なので。 それでは聞いて驚け見て慄け、セクレタリアトのベルモントS勝ち時計がこちら。 2分24秒 はい、当時のレースレコード(*19)を2秒6もぶっちぎる、偉業通り越して異形のレコードでございます。しかもこれ、ダートクラシックディスタンスの全米レコードすらも2秒2ぶっちぎる問答無用のワールドレコード。こんなの破れるわけないでしょ、考えるまでもなく。 同レース史上2位の記録(*20)でさえ2分26秒。2秒差といったら約10馬身相当である。馬場や馬そのもののコンディションなどにも左右されるので、走破タイムと馬のポテンシャルは必ずしもイコールではないのだが、こんな笑うしかない値を出されると話は別としか言えない。 つまり歴代ベルモントS勝利馬が当時の戦法とコンディションそのままでベルモントS勝利馬最強決定戦を行った場合、クッソ雑に言ってセクレタリアトは後続を最低10馬身ぶっちぎって勝つ、ということである。次元が違うとかいうレベルの話ではない。ちょっと競馬の神様贔屓しすぎでは? ちなみにこの大暴走ととれなくもない初手から全力全開、ローリン師の指示とはまるで違う鞍上の独断だったという。ガチの鞍上暴走じゃねーか レースの数年後にインタビューに応じた師曰く「ロニーがセクレタリアトをどう走らせるかを察したのは向こう正面に入った時点。もしあの時銃を持っていたらあいつ撃ってました」だそうで。また、「私はヘレン女史に勝てません、と言いました。彼は負けると。まあ勝っちゃったんですが」ですと。 ターコット騎手も明言していないので、なぜこうもセクレタリアトのセオリーをガン無視した、神風特攻もかくやの大暴挙をかましたのかは定かではない。が、少なくとも自身とお手馬に相当な自信がなければできることではない。30年前の同レースで大爆走かましたカウントフリート(*21)が脳裏をよぎったのでは、という話もないではないが…… まあそれはともかく、ベルモントSでの歴史的一人旅と時を同じくしてタイム誌に特集記事が組まれたことで、競馬を知らない層にもセクレタリアトの名は広がった。さらにはその燃えるような赤い栗毛と圧倒的すぎる強さから、馬の者たちから永世終身米国最強馬マンノウォーの再来と謳われ、偉大なる先達の異名(ビッグ・レッド)を襲名。名実ともにアメリカ最強馬の一角に列せられることとなった。 この頃のアメリカは悪名高きウォーターゲート事件で政権の威信が失墜したり、ベトナム戦争でゲリラに苦戦し撤退など、お世辞にも芳しい話題が多いとは言えない時期だった。そんな折に四半世紀ぶりの「颯爽登場!米国三冠馬!!」とかしちゃったもんだから、そりゃもう国民的英雄爆誕待ったなしである。なにしろ「セクレタリアトが大統領選出馬したら余裕で勝てるぞ」なんつージョーク……ジョーク?が流行るくらいだし。 3歳中後期〜〜偉大なる赤いアイツの地方巡業、そして早すぎる引退〜〜 久方ぶりの米国三冠馬にしてアメリカ最強馬の一角として、巷間に認知され明るい話題を提供したセクレタリアト。なもんだから、全米各地から出走依頼が来るわ来るわ。 招待するのに巨費を投じたとして、招待して観客に売る馬券やその他場内で提供するサービスで黒字余裕ってわけである。そりゃどこの競馬場だって全力でビッグウェーブに乗る、筆者だってそうする。 しかし前項の通り、セクレタリアトは3歳限りで種牡馬入りが確定済みである。それでもヘレン女史とローリン師は可能な限り依頼に応えられるよう、緻密な出走スケジュールを組み上げて対応した。 まずはベルモントパークの一人旅から3週間後、シカゴのアーリントンパーク競馬場で開催されたアーリントン招待ステークスに出走。彼を招致するために12万ドル以上をぶっ込んだだけあり、4頭立てと少ないながらも出走馬はどれも各地のGⅠ戦線で鎬を削る優駿揃い。そしてセクレタリアト見たさに4万人超えの観衆が押し寄せた。 だがまあ当世のザ・規格外には案の定敵わず、向こう正面でハナを奪ったセクレタリアトが独走し9馬身差圧勝。前走の疲労もあってかそこまで本気に見えない走りだが、それでも走破タイムはコースレコードにわずか0.2秒及ばぬ1分47秒と、相変わらずぶっ飛んだタイムを叩き出して観客を熱狂させた。 ちなみにこのレース、セクレタリアトステークスと名を変えて3歳馬限定GⅠマイル競争として現在も施行されているが、2023年よりGⅡに降格された。 次走は5週間後、ニューヨークに戻りサラトガ競馬場でのホイットニーステークス。ところがこのレースでとんでもない大番狂わせが起こってしまう。 いつも通り後方から進出、逃げる4歳馬オニオンに3角で競りかけ抜き去らんとするが、オニオンが凄まじい粘りを発揮し直線向いて叩き合いにもつれ込むと、よもやよもや、セクレタリアトが1馬身差の2着敗戦。 久方ぶりの敗北、しかも相手は未だステークスウィナーにすらなってない無名馬である。サラトガ競馬場の空に馬券が乱舞した。 実はこの競馬場、“チャンピオンの墓場”という不吉すぎて笑える異名で知られており、初代ビッグ・レッドがアップセットに敗れたサンフォードステークス、30年クラシック世代の三冠馬ギャラントフォックスが単勝101倍のジムダンディに下剋上かまされたトラヴァーズステークスも同地開催である。当代ビッグ・レッドもジンクスからは逃れられなかった。 なお、レースの敗因そのものはわりとハッキリしており、ド直球に言うと「ウイルス性疾患で下痢ピー治らんうちに出走したから」。スウェット氏曰く「下痢が後脚を滝みたいにダバァしてたんですよね」とか。いやなぜ出走させたし。 普通こんな状態で出走とかアホでもやらんが、陣営曰く「観客の期待に応えたかったのと、この子の実力ならイケるかなって……完璧に間違ってました」だそうで。出す前に気づけや。 この敗戦でやたらとドサ回りできなくなったわけだが、それでも6週間の休養を経てベルモントパークに舞い戻り、マールボロカップ招待ハンデキャップに出走。 このレース、世界最大のタバコメーカーフィリップ・モリスの代表取締役にして熱烈歓迎競馬バカであるジャック・ランドリ氏の 「セクレタリアトとリヴァリッジのガチバトルをかぶりつきで観させろ!金ならいくらでも出す!!」 ※ガチでいくらでも出しました という欲望のもと、金を持て余した神がガチで25万ドル☆PON☆とくれたことで実現した一戦である。 直前に奇しくも両馬が伏兵に思わぬ敗北を喫したことで、州政府が「これ公正なマッチレースになんの?」と眉をひそめたため、ランドリ氏が「じゃあ他に実力馬招待して公正なレースにしてやんよオラァ!!(金の暴力)」という力技ぶちかまして黙らせたという経緯があった。金持ちの本気って怖い(小並感)。 なお、レースは例によってセクレタリアトがリヴァリッジ及び招待された5頭をまとめてぶっ飛ばし完勝した模様。ついでにダート9ハロンのワールドレコードも更新した模様。本当に自重しねえな…… その後、このレースはベルモントパークの秋の名物競争として87年まで存続した。 次なる目標はウッドワードステークス。前走に比べると出走馬の層も薄く、馬場状態も特に苦としてない重馬場の発表。まあ勝ちは揺るがないというのが大勢だった。 ところがぎっちょん、セクレタリアトが珍しく先行策を取ったと思いきや、直線で失速。単勝17倍の伏兵プルーヴアウト(*22)に4馬身半差つけられ2着敗戦。はい馬券乱舞入りまーす。 これまでわりと敗因がハッキリしてたのに対し、今回のそれは判然としない。セクレタリアト直近の三冠馬サイテーションを管理してたジミー・ジョーンズ師は「重馬場で負けるようじゃセクレタリアトは俺のサイテーション以下だよね」と言ったそうだが、前述の通り不良馬場を大外ぶっこ抜きノーステッキで8馬身差蹂躙という実績があるため、たかが重馬場ごときでこの馬が負けるわけもなし。 可能性があるとすれば、重馬場クソ弱マンのリヴァリッジの代わりに急遽出走することになったため、調整が間に合わなかったのが原因ではなかろうか。本来出走予定だったマンノウォーステークスは芝レースだし、芝へのアジャストからダートへの再アジャストが間に合わなかった……とか? どうでもいいが、3歳時に彼が負けたレースって全て頭文字がWだったりする。「Wood Memorial」「Whitney」「Woodward」……だからどうしたという話なのだが、どこぞのキバヤシめいた電波を受信しそうになる符号である。 そしてさらに予定通りマンノウォーステークスへ殴り込み。9日しか経ってないんですがそれは…… 初の芝コースへ突撃した理由は、一般的には「芝でも走れる万能性を見せておくため」とされている。というかターコット騎手からして「信じられないと思うでしょうが、こいつは芝の方が強いんじゃないかと思ってます」って言ってるし。どっかの三冠馬の逆バージョンなこと言ってる… ここでは芝のGⅠ戦線を勝ち上がってきた有力馬たちが「俺たちのシマを荒らすとはいい度胸だな」とばかりに立ち塞がってきたわけだが…… はい、逃げてコースレコードで後続に5馬身差つけて圧殺しましたとさ。これで芝も余裕と天下に示した形である。芝よしダートよし、クラシックディスタンスまでよし、馬場状態も苦にせず。こいつに苦手なフィールドってあるの? そしてラストランとなったのが、カナダのウッドバイン競馬場で開催されたカナダ国際チャンピオンシップステークス。先代ビッグ・レッドのラストランがカナダだったこと、ローリン師とターコット騎手もカナダ出身というのが影響したのかもしれない。当代アメリカ最強馬の来訪ということで、カナダではそりゃもう大々的に歓待されたそうな。 ここでは騎乗停止処分を食らっていたターコット騎手からエディー・メイプル騎手と最初で最後のコンビを結成、レースに臨む。12頭立てで行われたこのレース、先手を取ったのは逃げ宣言のケネディロードだったが、向こう正面でセクレタリアトが先頭を奪うとそのまま押し切り、後続に6馬身半差つける圧勝でラストランを飾った。 こうして有終の美を飾りレースに別れを告げたセクレタリアトは、アケダクト競馬場での引退式の後コースを去った。 当年12戦9勝の成績で2年連続の年度代表馬に選出され、さらに最優秀3歳牡馬と最優秀ターフホースもかっさらった。「芝で2戦しかしてないのになんで?」とはよく言われるが、そのたった2戦が有力馬相手に不慣れなコースでぶっちぎりの圧勝だったらそりゃ選ばれるだろ、としか。 なお、引退翌年に競馬の殿堂入りし、死後99年にはブラッドホース誌の「20世紀のアメリカ名馬100選」でマンノウォーとワンツーフィニッシュの2位に選出されたほか、「20世紀のアメリカアスリート100選」でも35位にランクインした。ちなみに2010年には映画化もされた。 二代目ビッグ・レッドの種牡馬生活 デビュー前年にこの世を去っていた父の馬房を与えられ、クレイボーンファームで種牡馬入り。現役時代同様ファンが押し寄せ、当初はオーナーのセス氏もファンの来訪を喜んでいた。 しかしファンの母数が増えるということはDQNの絶対数も増えるということであり、ある日「テーブルがちゃんと用意されてないじゃないか!!」とおほざきになられるクレーマーが襲来。笑顔でキレたセス氏はセクレタリアトの公開禁止という報復措置で応えた。やらかしたアホがその後どうなったかは定かではないが、まあ競馬ファン界隈は出禁 回状確定だよなぁ…… さて、話をセクレタリアトの種牡馬生活に戻す。無双馬の種牡馬入りということでそりゃもう期待され、初年度産駒には当時の価格で150万ドルの値がついた奴までいた。 だが初年度産駒の成績は微妙。一応2年目の産駒がデビューした78年には北米2歳馬リーディングサイアーを獲ってるし、「鉄の女」の異名を持つ年度代表馬レディーズシークレットや二冠馬リズンスターなどを輩出しているので悪い成績ではない。ないのだが、競走成績やかけられた期待に比べると、その、ねぇ……? また日本にも産駒が複数輸入されたが、目立つ成績を残したのはG3毎日杯等で勝ったヒシマサル(2代目)くらいだった。 それでもなんだかんだ言ってステークスウィナーを最終的に57頭輩出し、上2頭以外にもGⅠ馬をうまいこと送り出してるから、期待値に比べればともかくとしても、種牡馬としては成功した部類に入る。ただし後継種牡馬はほぼ断絶した。 とはいえこいつの遺伝子は牝系に組み込まれてからが本領発揮だったようで、母父としてノーザンダンサー系の無双種牡馬ストームキャット、シアトルスルー産駒の傑作エーピーインディ、ミスタープロスペクターの後継種牡馬ゴーンウェストなどを世に送り出し、血統背景に隠然たる影響を残している。 というかアメリカの三大系統すべての母父やってるあたり、もうちょい長生きしてたら種牡馬としての評価も持ち直してた感が…… 89年秋に蹄葉炎を発症。懸命な治療が行われるも、四肢全てに発症する致命的な手遅れであり、安楽死処置が施され19歳没。遺体は検死の後全身が土葬された。 通常、競走馬埋葬の際には衛生上の観点から頭部と心臓、それに蹄のみを埋葬するのだが、彼の場合は遺体全てを余すところなく埋葬された。これは非常に稀かつ名誉な埋葬法なのだとか。 また、検死の際に心臓が通常の倍以上の重さの超ハイパワーエンジンだったことが判明している。しかも競技を退き心肺機能が衰えた状態でこれだったため、全盛期のそれはさらにでかく重く高出力だったことは想像に難くない。 代表産駒 レディーズシークレット デビュー年の戦績こそ8戦3勝と振るわなかったが、3歳以降ガンガンレースで使う方針から出走出走また出走、勝ったり負けたりを繰り返しつつも5歳まで現役続行し、45戦25勝うちGⅠ11勝と、410kg程度の小柄とは思えないタフすぎる戦績を叩き出した女傑。4歳時に叩き出した年間GⅠ8勝は、地味に当時のレコードである。 その成績が物語る通りとにかく故障知らずのタフネスレディであり、アメリカ競馬界で“鉄の女”といえば彼女を指す。 また、芦毛の小さな馬体を弾ませ逃げて逃げて逃げまくるその弾丸特急ぶりは、“シルバーバレット”と評されることもあった。 競走馬として牝馬とは思えないタフかつ素晴らしい成績を残した反面、繁殖牝馬としてはあまりパッとしない。 とはいえ孫世代以降なぜか日本を中心にじわじわと重賞馬が出てきているので、牝系の方が廃れることは当面なさそうである。 リズンスター 当初はルイジアナ州のローカル馬的な存在だったが、レキシントンステークスでフォーティナイナー(*23)を撃破する大金星を挙げると運が向き、プリークネスステークスとベルモントステークスを勝って米国二冠を達成。特にベルモントでは父にこそ劣るが、14馬身以上の差をつけてぶっちぎり、父譲りの才能を見せつけた。 しかしその激走の反動か右前脚がイカれ、そのまま引退。父の威名もあり1400万ドルのシンジケートが組まれたが……お察しください。しかも疝痛で13歳と早逝してしまった。生きてりゃ汚名返上もワンチャンあっただろうに。 産駒の持込馬を経て曾孫世代でロゴタイプが活躍したので、日本では牝系経由ではあるが一応血は繋がっている。 余談 食っちゃ寝大好きのんびり屋、故障知らずの頑強ボディ 全盛期は馬体重530kg級という巨体(*24)だったが、それを抜きにしてもとんでもない大食漢だった。上記の通り餌を出せば出すだけもっしゃもっしゃと貪り食い、同じ蹄付きでも牛よろしく食っちゃ寝が大好き。厩舎でついたあだ名が“のんびり屋”。 こんな生活してれば調教で鍛えられてもマッハでデブ化しそうなもんだが、こいつの場合ちょっと競馬の神に贔屓されまくってるところがあり、食って寝て調教やレースで走ったら、摂ったカロリーが維持分を除き全て肉体強化に回されるという理不尽すぎるチートを持っていた。 そのため走るたびにガチムチ化していき、レースごとに腹帯を新調するハメになり、鞍も専用モデルをわざわざ特注せざるを得なかった。まあそんな出費は余裕でペイされただろうが。 また、こんな巨体馬は往々にして、いずれ己のパワーないし巨体を支える負荷に耐えきれず脚をイワすのだが、上記戦歴をご覧いただければ明白なように、病こそ患いはしたが物理的な故障とはまったく無縁な馬生を送っている。 というかこいつの敗因からして、ぶつかって出遅れ 不利、降着、口内の腫れ物、下痢、(おそらく)調整不足と、どれもこれもこいつそのものに責任がある負け方ではなかったりする。マジでなんなのこいつ。 等速ストライド セクレタリアトといえばこれ、という人もいる彼独自の……というか真似なんぞできるわけがない走法。 バテることを知らないスタミナ、凄まじいパワーと跳ねるような独特のフォームから繰り出される爆発的な超加速を基に、彼が編み出したのがこの等速ストライド。 さらに恐るべきことに、こいつはストライドの長短をコントロールできた。普通、胴が長いほどストライドが長くステイヤー向きに、逆に短いほどスプリンター向きになる。しかしセクレタリアトはその長短を変えられるので、馬場状態やレース展開に応じて最適な走りを選択できたというわけだ。 わかりやすくウマ娘で例えるなら、育成開始時点で芝ダート全距離適性がAで、さらに馬場状態や天候系の緑スキルが◎でフル装備されてるようなもんだと思えばよろしい。チートじゃねーか。 ドーピング? アメリカ競馬といえば常につきまとうのがドーピング。例に漏れず彼もまた「おクスリキメさせられてたんじゃね?」という疑惑から逃れられてはいない。 しかし仮にドーピングされていたとしても、絶対に覆せない事実がある。彼の心肺機能のトンデモっぷりだ。なぜなら心肺機能は強化剤キメたところで強化されず、純粋な素質と鍛錬でのみ強化されるからである。 つまり仮にドーピングが事実として、天性の素質にドーピングでブーストかました結果が例のアレと思えば説明がつく。まあ要するにバリー・ボンズ枠というか。 そもそも周りがドーピングされてる中で、ドーピングされたこいつがまとめてねじ伏せたのなら、ぶっちゃけ相対的にはドーピングされてないのと変わらんのじゃなかろうか。条件一緒なんだし。 というか正直言って、ドーピングされて急激にブーストアップされたパワーの負荷をものともしない超強度フレームとか、ドーピングパワーでクラシックディスタンス全力疾走をやらかす心肺機能とか、やっぱり生来の素質がチートすぎただけなんじゃ……? 追記・修正は偉大すぎる先代の異名を襲名してからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 映画もオススメ -- 名無しさん (2021-11-26 19 57 34) 最近競馬の項目が増えて嬉しい -- 名無しさん (2021-11-26 19 58 16) このキレッキレの文章、ダンシングブレーヴの記事主だな? -- 名無しさん (2021-11-26 20 29 24) ↑もし本当なら次はミスタープロスペクター書いて欲しいな~ -- 名無しさん (2021-11-26 20 43 50) ネタをマシマシにしつつもいかに凄まじい馬だったかがしっかり伝わる良記事だ -- 名無しさん (2021-11-26 21 45 54) 今は亡きサラブレッド列伝とか、個人の名馬列伝系サイトも殆ど見なくなったが、あれらに比べても愛と熱は劣らぬ良記事 -- 名無しさん (2021-11-26 23 08 10) いくらなんでも盛りすぎじゃね?→(ベルモントステークス視聴後)なんなのこのUMA... -- 名無しさん (2021-11-28 12 10 58) >趣味 食っちゃ寝 厩舎のポニーと遊んでだらける レジェンドのこういう可愛いエピソードに弱いんじゃ~ -- 名無しさん (2021-12-03 18 04 36) ※19 イージーゴアは種牡馬でこけてるかな?たった136頭の産駒の中からマイフラッグ出しただけでも立派でしょ -- 名無しさん (2021-12-06 14 11 20) 同期にはフォアゴーやミスタープロスペクター、日本じゃハイセイコーやタケホープが大暴れしたとんでもない世代 -- 名無しさん (2021-12-12 10 36 00) ウマ娘化したら「筋骨隆々の巨体とは裏腹に普段は眠たそうなくらい穏やかな目付きで草むらに寝そべり小動物と戯れるのを何より好む『気は優しくて力持ち』を絵に描いたような佇まいだが、いざレースの場に立てば一変し一歩を踏み出すだけで地響きがするような威圧感と一度腰を落とし構えてからの全力の走りは足跡が燃え上がるかのような衝撃を見る者に与える“燃え盛る赤(ビッグレッド)”と化す」とかになるんだろうか……? -- 名無しさん (2021-12-12 10 55 31) ↑ 何故か某霊長類最強なあのお方で想像してしまったw -- 名無しさん (2022-01-06 21 12 04) シャム「『産まれる時代間違えてやんのw』というコメントがありました。 いやーほならね、自分がセクレタリアトと走ってみろって話でしょ?そう私はそう言いたいですけどね」 -- 名無しさん (2022-01-11 12 59 20) ↑一昔前のBOSSのCM思い出したわ -- 名無しさん (2022-01-21 17 54 41) ダート、芝両方でレコード出した三冠馬ってセクレタリアトだけなんじゃ… -- 名無しさん (2022-02-22 13 18 41) 素晴らしい内容でした。一点だけイージーゴアは早逝の類なので種牡馬としてコケたとは違う気が…エルコンドルパサーやドバイミレニアムが大ゴケとは言わんでしょうし -- 名無しさん (2022-05-28 16 40 51) 脚質 セクレタリアトとしか言いようがない異次元の走法 -- 名無しさん (2022-08-30 22 29 11) アメリカのクラシックダート三冠レースレコードに全て半世紀前の馬であるこいつの名前が並んでるのは最早ギャグ -- 名無しさん (2023-01-22 11 31 18) あのフライトラインですら身体が負荷に耐えきれないんで6戦(但し無敗)しか走れなかったのを考慮すると真の意味でセクレタリアトを超えるバケモンはもう出てこないかもしれん… -- 名無しさん (2023-12-10 22 45 32) サラブレッド史上最強馬だと思ってる -- 名無しさん (2024-04-20 22 29 56) 名前 コメント
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サイアーライン Danzig Chief s Crown エルハーブ Grand Lodge Sinndar Youmzain Key of Luck アラムシャー チーフベアハート ビービーガルダン マイネルラクリマ Concerto Bellamy Road トビーズコーナー Danzig Connection ポリッシュネイビー Sea Hero シャーディー Polish Precedent ピルサドスキー Danehill 続きはデインヒル系へ Roi Danzig ラシアンボンド Nicholas アジュディケーティング アジュディミツオー Dayjur スラヴィック Honor Grades Honor Glide Deerhound Pine Bluff Belong to Me Lure Orpen Boundary Big Brown Lost Soldier ビコーペガサス ペルギーノ Testa Rossa Anabaa Anabaa Blue Style Vendome Langfuhr Wando Imperialism Lawyer Ron Itsmyluckyday アポロケンタッキー Elnadim Bianconi Nicconi アグネスワールド トレジャーアイランド War Chant Exchange Rate Mull of Kintyre Country Reel War Front ザファクター デクラレーションオブウォー Hit It a Bomb アメリカンペイトリオット Librettist ステキシンスケクン ハードスパン 系統確立可能種牡馬 種牡馬名 地域 特性 確立後 因子1 因子2 生年 種牡馬開始年 引退年 備考 Danzig 米国 無 SP スピード スピード 1977 1981 2002 1991年に自動確立。2001年に親昇格 Chief s Crown 米国 SP スピード 早熟 1982 1986 エルハーブ 米国 SP 1991 1995 スペルはErhaab Grand Lodge 欧州 SP 瞬発力 柔軟性 1991 1995 Sinndar 欧州 SP スピード 瞬発力 1997 2001 Youmzain 欧州 SP 柔軟性 2003 2011 Key of Luck 欧州 SP 1991 1998 アラムシャー 日本 SP スピード 柔軟性 2000 2004 スペルはAlamshar チーフベアハート 日本 SP 瞬発力 気性難 1993 1999 スペルはChief Bearhart ビービーガルダン 日本 SP 2004 2012 マイネルラクリマ 日本 SP 2008 2017 Concerto 米国 SP 1994 1999 Bellamy Road 米国 SP 勝負根性 2002 2007 トビーズコーナー 日本 SP 2008 2013 スペルはToby s Corner Danzig Connection 米国 SP 1983 1987 ポリッシュネイビー 日本 SP 1984 1988 スペルはPolish Navy Sea Hero 米国 SP 1990 1995 シャーディー 日本 SP 1986 1990 スペルはShaadi Polish Precedent 欧州 SP スピード 1986 1990 ピルサドスキー 日本 SP 勝負根性 1992 1998 スペルはPilsudski Roi Danzig 欧州 SP 1986 1990 ラシアンボンド 日本 SP 1986 1991 スペルはRussian Bond Nicholas 欧州 SP 1986 1992 アジュディケーティング 日本 SP パワー 早熟 1987 1991 スペルはAdjudicating アジュディミツオー 日本 SP パワー 2001 2010 Dayjur 米国 SP スピード パワー 1987 1991 スラヴィック 日本 SP 1987 1992 Honor Grades 米国 SP 1988 1993 Honor Glide 米国 SP 1994 2003 Deerhound 米国 SP 1988 1993 Pine Bluff 米国 SP 瞬発力 1989 1993 Belong to Me 米国 SP スピード 1989 1993 Lure 欧州 SP スピード スピード 1989 1995 Orpen 欧州 SP スピード 1996 2000 Boundary 米国 SP スピード 1990 1995 Big Brown 米国 SP スピード 勝負根性 2005 2009 Lost Soldier 米国 SP 1990 1998 ビコーペガサス 日本 SP 1991 1999 ペルギーノ 日本 SP 1991 1995 スペルはPerugino Testa Rossa 豪州 SP 瞬発力 1996 2002 Anabaa 欧州 SP スピード 柔軟性 1992 1997 Anabaa Blue 欧州 SP パワー 1998 2003 Style Vendome 欧州 SP 瞬発力 2010 2014 Langfuhr 米国 SP スピード 勝負根性 1992 1998 Wando 米国 SP 2000 2006 Imperialism 米国 SP 2001 2007 Lawyer Ron 米国 SP 勝負根性 2003 2008 Itsmyluckyday 米国 SP 2010 2015 アポロケンタッキー 日本 SP 2012 2019 Elnadim 欧州 SP 1994 2001 Bianconi 豪州 SP 1995 2000 Nicconi 豪州 SP 2005 2011 アグネスワールド 日本 SP スピード 1995 2001 トレジャーアイランド 日本 SP 1996 2000 スペルはTreasure Island War Chant 米国 SP スピード 瞬発力 1997 2001 Exchange Rate 米国 SP 1997 2002 Mull of Kintyre 米国 SP 1997 2002 Country Reel欧州 SP 2000 2004 War Front 米国 SP スピード 2002 2007 ザファクター 米国 SP 2008 2013 スペルはThe Factor デクラレーションオブウォー 日本 SP スピード 2009 2014 スペルはDeclaration of War Hit It a Bomb 米国 SP 2013 2017 アメリカンペイトリオット 日本 SP 2013 2018 スペルはAmerican Patriot Librettist 欧州 SP スピード 2002 2007 ステキシンスケクン 欧州 SP 2003 2011 ハードスパン 米国 SP スピード 2004 2008 スペルはHard Spun
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更新停止 ウイニングポスト10に移行予定 このwikiはウイニングポスト9 2022の非公式wikiです。 系統確立を中心に掲載しています。 各攻略情報は他に素晴らしいサイトがいくつもあるのでそちらを参照してください。 シンザン(SP系に変化)、チャイナロック(ST系に変化)、ニジンスキー(SP系に変化)と、系統確立の予定が色々と狂ったので、この際気になるものは調べようということで始めました。 自分のメモ代わりとして使用するものをせっかくなので、共有できるようにしただけです。 また、時間があるときに好きなものだけ調べているのでその点はご容赦ください。 調べてほしいことや掲載情報に疑問があるときは掲示板にお願いします。 あくまで目安程度に見てください。 データベースはゲーム内のサイラーラインをベースに自動確立はしないものの勢力が一定程度あるものは分けてまとめています(ノーザンテーストやリヴァーマン等)。 【ルール】 確立前後で無形なのかST系なのかSP系なのかを調査 以下の要件に当てはまるような個人的に調査したいところのみ掲載しています。 1.少ない介入で確立する 2.因子を2つ持っている 3.所有して活躍させることで因子が2つになる 4.某娘のように人気がありそうな馬 調査対象は1976年開始で史実馬全て ※ただし、開始年度によって特性が変わるもの(例えば84年スタートのミルリーフST系など)は考慮していません。 調査方法は 1.1976年スタート 2・初期譲渡馬は一回も走らずに引退 3.所有馬、所有幼駒、所有繁殖牝馬、所有種牡馬一切なし 4.初年度以外はオート進行 ※箱庭の状況によって種牡馬入りするかどうかは変わるのでこのデータベースと同じになるとは限りません。 例1:リアルシャダイの系統確立を別でチェックしたときはムッシュシェクルが種牡馬入りしていました。 例2:トウショウボーイがG1を数多く制して、因子が2つに増えたものをそのまま記載していました(修正済み)。 ※当wikiは非公式の攻略wikiです。情報の妥当性や正確性について保証するものではなく、一切の責任を負いかねます。 ※当wikiを利用することによって生じるいかなる損害も当サイトでは補償致しません。 ※ご利用につきましては自己責任となりますのでご注意ください。
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登録日:2021/09/22(水) 11 31 00 更新日:2024/05/15 Wed 06 59 15NEW! 所要時間:約 15 分で読めます ▽タグ一覧 00年クラシック世代 Agnes Digital G16勝会 G1馬 そして伝説へ… アグネスデジタル ウマ娘ネタ元項目 オンリーワン オールラウンダー サラブレッド ヒーロー列伝 マイラー マル外 万能 万能の名馬 二刀流 名馬 唯一無二 四位洋文 変態 外国産馬 天皇賞馬 天空も制覇しに行った勇者 実質顕彰馬 平成のタケシバオー 愛麗數碼 故馬 新時代の開拓馬 栗毛 無限の可能性 異端児 異能のスーパーホース 白井寿昭 白井最強 的場均 真の勇者 真の勇者は戦場を選ばない 福永祐一 種牡馬 競走馬 競馬 芝はGIでしか勝てない馬 芝もダートもなんでもござれ 芝もダートも国内も国外も時代さえ駆け抜けた真の勇者 観客席に向かって走れ 評価不能 評価不能の珍馬 迷馬にして名馬 追込馬 つきぬける白井最強 真の勇者は、戦場を選ばない ヒーロー列伝No.54より アグネスデジタル(Agnes Digital 香港表記:愛麗數碼)とは、1997年アメリカ生まれ・日本調教の元競走馬・種牡馬。 超弩級の変態異能の天才にして戦場を選ばぬ真の勇者。そして白井最強。 『ウマ娘 プリティーダービー』におけるアグネスデジタルはこちら→アグネスデジタル(ウマ娘 プリティーダービー) ●目次 その実績について 真の勇者の生い立ちと来日 -買われたときから白井最強- 真の勇者の戦績 -戦場を選ばぬ白井最強-旧3~4歳時 -ムラっ気の強い一発屋、去りゆく的場に勝利を捧ぐ- 4~5歳時 -故障、惨敗、フロックかと思ったか?残念、こいつは白井最強だ- 6歳時 -雪辱を果たした復活の安田記念、そしてさらば- 評価競走馬としての評価 種牡馬としての評価 創作作品での登場 その実績について 真の勇者の華麗なる重賞戦歴 マイルチャンピオンシップ'00(マイルGⅠ) マイルチャンピオンシップ南部杯'01(地方ダートマイルGⅠ、現・地方ダートマイルJpn1(*1)) 天皇賞(秋)'01(インターミディエイトGⅠ) 香港カップ'01(海外インターミディエイトGⅠ) フェブラリーステークス'02(ダートマイルGⅠ) 安田記念'03(マイルGⅠ) 全日本3歳優駿'99(地方ダートマイルGⅡ、現・地方ダートJpn1の全日本2歳優駿) 名古屋優駿'00(地方ダートインターミディエイトGⅢ、現・地方ダートインターミディエイトSPⅠ(*2)の東海ダービー) ユニコーンステークス'00(ダートマイルGⅢ) 日本テレビ盃'01(地方ダートマイルGⅢ、現・地方ダートマイルJpn2) その重賞戦歴をご覧いただければわかる通り、 地方中央芝ダート国内外を問わず、GⅠ GⅠ級6勝を挙げたガチオブガチの超優駿 であると同時に、日本競馬界においてグレード制導入以来初の芝とダートのダブルGⅠ制覇を果たした競走馬(*3)である。 まあ何が言いたいかっていうと白井最強。 真の勇者の生い立ちと来日 -買われたときから白井最強- 1997年5月15日、ケンタッキー州のラモニードファームで生を受ける。 父クラフティプロスペクターはアメリカで多くの重賞馬を輩出してきた優秀な種牡馬であり、日本にも短距離ダートで活躍したストーンステッパーという産駒がいた。 母チャンシースクウォーは成績こそパッとしなかったが、近親に種牡馬として日本に輸出されたベイラーンと、フランスでGⅠ3勝を挙げアイルランドでリーディングブルードメアサイアーとなったブラッシンググルームを持つ良血牝馬である。ちなみにデジタルにとってはどちらも大伯父。 かようになかなかの良血を受け継ぎ生まれてきた勇者デジタルだが、当歳馬(*4)の頃は小柄で細っこく、あまり見栄えのいい馬ではなかった。 なにしろ購入にやってきた白井最強白井寿昭調教師に現地関係者が問うて曰く「なんだってこんなちっこくて見栄えしないの買うんです?」。 なお白井師曰く「候補の中じゃコイツが一番気に入った、走るぞ」。そして実際に走ったのみならずド変態なぶっ飛んだ戦績残してるあたり、白井師の相馬眼は最強だった。 ちなみにこの馬、元々日本人に売る予定はハナからなかったのだが、白井師が開口一番 「この馬、売るんか?」 とド直球な挑発をぶち込んで生産者をハートキャッチし、その後クールモア(*5)のエージェントがもっといい条件を持ち込んだにもかかわらず 「悪いがその幼駒はミスターシライに売約済みだ」 と生産者に言わしめたという、初手からキレッキレのエピソード持ちである。見出しのフラグ回収完了買われたときから白井最強。 日本に連れ帰り育成調教が始まると、ナリは細くとも頑健な体躯に素直でおとなしく我慢強い性格と、実に扱いやすいことが判明。 予定を1ヶ月前倒しして栗東トレセン白井厩舎に入厩し、デビューへ向けて調教を積んでいった。 真の勇者の戦績 -戦場を選ばぬ白井最強- ここからはアグネスデジタルの戦績についてまとめていく。 旧馬齢については旧をつけて表記する。 旧3~4歳時 -ムラっ気の強い一発屋、去りゆく的場に勝利を捧ぐ- 旧3歳の99年9月、福永祐一騎手を鞍上に阪神競馬場の新馬戦でデビューするも、7馬身差の2着と着順はともかく馬身差的には惨敗。続く2戦目では後続に3馬身差つけて快勝。 しかし3戦目に臨んだ芝の短距離は10頭立ての8着と大敗。「芝はアカンのでは?」ということでダート路線を進むことに。次走のダートを2着と好走し、「やっぱこいつダート馬やな」との認識が強まる。 5戦目からはベテランの勝負師・的場均騎手が手綱を取ることに。このレースでは後続に7馬身差つけて圧勝し、続く12月下旬の全日本3歳優駿では1番人気に応え、重賞初勝利を飾った。 旧4歳となる00年は2月のヒヤシンスステークスから始動。芝とダートを計3戦していずれも3着と芝でも好感触を得たことから、陣営はNHKマイルカップに挑むも7着に敗れる。 ここからまたダートに戻り名古屋優駿をレコード勝ち。ジャパンダートダービーを14着と大敗するが、ユニコーンステークスでは新馬戦で敗れたマチカネランに雪辱を果たした。 で、秋の最大目標を選ぶわけだが……ここでまさかのマイルチャンピオンシップに出走表明。ジャパンカップダート(*6)は長過ぎんじゃね?じゃあマイルのこっちに殴り込みじゃ、という理由である。 とはいえこの時点で芝未勝利なデジタルを推す奇特な馬券師がそういるわけもなく、13番人気に沈む。むしろ最低人気じゃないことが驚きだよ そしてマイルチャンピオンシップ当日。序盤から流れに乗れず、最終直線間際まで15番手付近と、どうあがいても絶望待ったなしの位置につけていた、我らが勇者デジタルと的場。 しかしここからレースは大波乱の展開を見せる。 ようよう4角を回り終えたデジタルが直線を向き追い込みを図ると、 ワープかゼロシフトかと見紛うほどの凄まじい末脚が炸裂! 残り200mから先団をまとめてぶち抜き、1番人気のダイタクリーヴァを半馬身差ねじ伏せてレースレコードで大勝利。波乱の決着を迎えた淀の空に馬券が舞った。お前実は勇者は勇者でも踊る勇者系じゃねーだろーな? 翌年2月で引退予定だった鞍上的場最後のGⅠ勝利、しかもそれが思い出の詰まった淀で、である。的場にとってはこれ以上ない引退の花道となった。まさに白井最強。 なお当の白井師もここまで劇的に勝つとは思っておらず、レース直後はびっくら仰天したとか。そらそうよ 4~5歳時 -故障、惨敗、フロックかと思ったか?残念、こいつは白井最強だ- 二度目の4歳となる01年は京都金杯で始動したが、ダイタクリーヴァに雪辱を許し、さらに右前脚球節炎を発症。4月までを棒に振るとともに、2月に引退した的場に代わり新たに四位洋文騎手を鞍上に据え、復帰戦を京王杯スプリングカップと定めるが9着と撃沈。続く安田記念も11着と大敗。 やっぱマイルCSもフロックじゃねーか、所詮はダート専の一発屋か……そんな烙印を押され忘れられかけていた俺達の勇者デジタルだが、8月一杯まで休養し、元気一杯気合十分で9月からの復活を目論む。 復帰戦の日本テレビ盃を三番手から後半でハナを取り最終直線で三馬身差で圧勝。 次走の今日もときめきワンダーランドなマイルCS南部杯もハイフレンドピュアと前回優勝のゴールドティアラの先行争いを眺める三番手を保ちやはり最終直線で突き抜ける危なげない連勝。 収得賞金をきっちり稼いだ陣営が次走に選択したのは……なんと秋の盾、天皇賞(秋)。 直前の奇襲表明ということで馬券師と他陣営の度肝を抜いた。特に社台は「ファッ!?」ってなってた ※外国産馬の出走事情 さて、ここで一旦話はズレるが、外国産馬の参戦枠について語らねばならない。というか語らないとこの先のアレコレが片手落ちになるので…… 前年00年からGⅠが2枠と少ないながら外国産馬にも開放され、当年01年にはクラシックも開放、秋天にはまさにその名の通りの存在感を放つクロフネが出走表明していた。 00年といえば、世紀末覇王とメイショウドトウが他の連中をねじ伏せぶち抜きながら古馬王道重賞戦線をワンツーフィニッシュで蹂躙しまくり、覇王包囲網からハナ差圧勝の有馬記念で決着した年である。 「どーせオペラかドトウでワンツーだろ?」とある種の暗黒期に飽きてた馬の者にとって、クロフネ参戦表明はまさに期待の光明だったわけだ。地味に外国産馬のドトウで枠ひとつ潰れるしな が、収得賞金の差でデジタルが滑り込み、クロフネ参戦の野望は露と消えた。 以上余談。 デジタル出走表明で自分とこが出走できなくなるクロフネ陣営、当然白井師説得に動く。 社台さんサイド「え、白井さんマジですか!?(勘弁してくださいよ、回避してくれません?マジで頼みますよ~)」 白井最強「今回だけはどうしても使いたいのでご理解ください(だが断る、断じて断る、何があろうとも断る)」 天下の社台を一刀両断にぶった斬る白井最強。 だが当然競馬ファンはキレた。そりゃもうマジギレした。「デジタルはダートのマイルだけ走っとけ!」「クロフネの可能性摘んでんじゃねーよフロックの駄馬が!!」「白井最弱」ってなもんだ。 まあ実際、ここまでデジタルが勝ったのはマイルCS除けば全部ダートだし、それ以前に2000mからのレースは未知の領域である。なんだったらこの春も府中でいいとこなしだったとあり、常識的に考えてまず勝ち目は0である。 「勝てねーのに無駄に出走枠埋めに来たドKY」認定もしかたのないことではあった。しかも埋まっていたのは「外国産馬出走枠」だけで総出走馬はフルゲート18枠に対して13頭とむしろ余っていたのも怒りの火に油を盛大に注ぎ込んだ。 某所では「アグネスデジタルが一桁着順だったら性転換します」という縁起スレまで立つ始末。 さて、秋天当日。東京競馬場は雨による重馬場発表、ダートに近くパワー必須の状況下にあった。 この馬場コンディションを見切った白井師は、四位騎手に「観客席に向かって走れ(訳・大外に出してまとめて撫で斬りにしろ)」と指示。 逃げ馬が出遅れドトウがハナに立ち、スローペースでレースが進む。 最終直線でいつものコンビがツートップに立つものの、末脚炸裂させたデジタルが中団から大外をまくって覇王と名将を強襲。 世紀末覇王落日の時来たる! ──馬の者や他陣営の度肝を抜く鮮やかな撫で斬りで、大波乱のうちに決着した府中の空に馬券が舞った。 そしてクロフネ陣営に対してもこれ以上ない形でケジメをつけた。またしても白井最強。 ちなみに、外国産馬の秋の盾獲得は、かつて外国産馬にも開放されていた時代……1956年のミツドフアーム(*7)以来45年ぶり。約半世紀ぶりの偉業を愛馬で勝ち取る白井最強。 馬主・渡辺孝男氏「周りには色々心ないこと言われたけど、言った人今頃恥かいてるよね(ニッコリ)」 なお、「秋天出れねーのに全力で仕上げちゃったし走らねーのももったいねーな」と武蔵野ステークスに出走したクロフネが、同競馬場同距離芝GⅠNHKマイルカップとコンマ3秒しか変わらないタイムでの9馬身差での蹂躙劇を見せ、 さらに次走ジャパンカップダートでもぶっちぎりのレコード勝ちをぶちかまし、ファンと関係者の腰を抜かし顎を外したのはあまりにも有名。 アメリカの遠征陣営を「日本にクロフネっつー白いセクレタリアトがいる件について」と戦慄させたのもそこそこ有名。 芝でもダートでも強さを見せつけ種牡馬として大成したクロフネは、ある意味デジタルが育てたと言えなくもないんである。まあ適性食い合ったせいで自分も後で苦労するハメになるんだが どうでもいいが縁起スレの人が性転換したかは定かではない。 秋天で大番狂わせの大金星を挙げた陣営は、次走に香港カップを選択。 ダートと来て芝と来て今度は海外である。いい加減慣れてきたはずの馬の者はやっぱり仰天した。連覇のかかってるマイルCS捨てて海外に殴り込むとか普通思わんわな。 この年の香港国際競争は日本勢が無双状態であった。香港ヴァーズを阿寒湖さん(黄金旅程)が、香港マイルを同期のマル外仲間エイシンプレストン(榮進寶蹄)がかっさらい、香港に殴り込んだ日本馬の大トリとしてデジタル(愛麗數碼)にも期待がかかる。 香港スプリントでダイタクヤマト(大徳大和)とメジロダーリング(目白情人)が轟沈してた?知らんな 2番人気で迎えた当日のレースがスローペースで進む中、5番手となかなかの好位を追走。3角からのペースアップにうまく乗って先頭に立つと、日本外国産馬仲間のゼンノエルシド(禪宗勝者)が14着に沈む中、1番人気のトプーグをアタマ差しのぎ切って勝利。マイルCSも秋天もフロックなどではなかったと高らかに宣言した。 これ見てなおフロックって言えるようなら逆に大物だぞ、頭無惨界のな! 余談だが、ステゴのドマラ……もといドラマチックすぎる勝利ばっか言われるため、白井師が「劇的だからどうした!いっちゃん強い勝ち方したのはうちのデジタルやろがい!!」とキレたのは有名。愛馬の名誉が第一の白井最強。 これがこの年最後の出走となったデジタルは、年度表彰において最優秀4歳以上牡馬の栄誉を受けた。 ちなみに最優秀ダートホースにはクロフネが選ばれたが、屈腱炎を発症しこの年限りで無念の引退。ファンや陣営の海外遠征の夢は夢で終わった。 明けて02年の初戦はフェブラリーステークス。 芝・ダートのGⅠ馬が揃う中珍しく一番人気になるデジタル。 中団の位置を保ち、4角以降先行陣がごっそり競い合う中外回りで一気に突き抜け、さらに外から追いすがる南関東4冠トーシンブリザードからリードを守り快勝。GⅠ連勝記録を4に伸ばす。 盛岡ダート→府中芝→シャティン芝→府中ダートって……なに、この……なに?変態なの?オールラウンダーなの?白井最強なの? 余勢を駆ってドバイワールドカップに殴り込むが、香港でのトランジット失敗でやつれ果て、調整が間に合わず6着に沈む。 次走香港のクイーンエリザベス2世カップでは見事に立て直し、香港魔王ことエイシンプレストンとワンツーフィニッシュを決め2着。 しかし体調は悪化の一途であり、帰国後は全休を余儀なくされた。こんだけ無茶なローテでぶっ壊れてないあたりやっぱ変態だよお前 6歳時 -雪辱を果たした復活の安田記念、そしてさらば- 6歳で迎えた03年は5月のかきつばた賞で戦線復帰するも、4着に敗れる。 これには馬の者も「デジタルオワタ」「休んでる間に全盛期尽きてんなこりゃ」との評価を下す。 当然、次走に据えた安田記念は始まる前から混戦模様だった。GⅠ未勝利のローエングリンがまさかの1番人気である。さすがにGⅠ未勝利馬よりGⅠ5勝馬が下とかねーわ しかしゆめ忘れるなかれ、こいつはGⅠ5勝(当時)のトップホースであり、同時に評価が落ちたところからの末脚ズドンで馬券フライハイはこいつの十八番にして様式美である。二度あることはサンドピアリス、競馬界のお約束 4番人気で迎えた当日は中団で先行勢を睨みつつ追走、直線半ばで抜け出したローエングリン、そしてそこに食らいつき追い抜かんとするアドマイヤマックスをまとめて外からぶった斬ってゴール板に飛び込み、復活のGⅠ勝利を高らかに謳った。 走破タイムはオグリキャップのレコードを13年ぶりに更新。実績ありとはいえ6歳の老兵がスピードとパワーの求められるマイルレースをレコード勝ちしたことで、やっぱり馬券が府中の空に舞った。 まさか本当に二度あることはサンドピアリスをやらかすとは……しかしこいつ、中央GⅠで勝つたびに馬券フライハイしてねえか? 結局これがデジタル最後の勝利となり、その後は凡走や惨敗も多く、日本テレビ盃の2着が最高着順になってしまう。 ラストランとなった有馬記念も9馬身圧勝で連覇を果たしたシンボリクリスエスの影でひっそりと9着敗戦、翌04年1月18日に引退式が行われた。 評価 競走馬としての評価 変態。アグネスデジタルマジ変態。 ……待って、ちゃんと解説するから待って。 通算32戦12勝[12-5-4-11] 「オールラウンダー」「万能の名馬」「異能のスーパーホース」などと称される稀代の名馬。 とはいえ本質的には長くともインターミディエイトが限界で2000mを越える勝利はない。むしろ適性が最も高いのはマイルであり、スピード重視の馬であったことは確かである。 特筆すべきはその類稀なる身体能力。まるで大戦斧のような豪快さと名刀のような鋭い切れ味を兼ね備えた常識外の末脚、深いダートを意に介さず駆け抜けるパワー、そして馬場状態や競馬場を選ばずパフォーマンスを発揮できる、もはや万能の域にある器用さと、どこをとってもGⅠホースの頂点を争うに値する。 そも芝からダートへの転向組は脚のキレを失ったり元から乏しかったりするのが主(*8)だが、老いてなおそんなの知らんわとばかりに駆け抜けたデジタルのキレは、まさに馬体の神秘と言えよう。 冒頭の「真の勇者は、戦場を選ばない」とは、そんなデジタルへとJRAが贈った最高の褒め言葉なのだ。でもやっぱりそのローテは変態すぎて白井最強 キャリア初期と晩年のムラっけや時折の大敗ぶり、芝ダート織り交ざったローテからか一番人気だったことはあまり多くはない。それなりの人気から大敗することもある、馬券的に難解な馬でもあった。やはり変態 性格的にはおとなしくて我慢強く、主戦の四位騎手曰く「ぼけっとしててやる気あんのかなって馬」だったそうだが、このストレスをストレスと思わない飄々としたクソ強メンタルもまた、変態ローテや度重なる転戦で強さを見せた秘訣だったのだろう。 種牡馬としての評価 どちらかといえば産駒成績はダート寄りで、有名どころはジャパンダートダービーを制したカゼノコや芝ダート重賞を獲ったヤマニンキングリーあたりか。 芝もこなせる産駒を輩出してはいるものの、その変態すぎるオールラウンダーとしての素質を開花させたものは残念ながら今のところいない。 親と違ってどうにも体質の弱さに悩む産駒が多く、大成前に潰れがちなのも悩みのタネ。ただGⅠクラスに届かないぶん親以上に継走し続ける丈夫な産駒も。 孫か曾孫の代でそのオールラウンダー性が開花して……開花……してくれるといいなぁ。2019年くらいから母父デジタルもそこそこ伸びてはいるし ちなみにムキムキだが脚と首が短いデジタルは牝馬と組みづらくて種付けが苦手だったそうな。ベッドでは変態でも白井最強でもなかった 2020年をもって種牡馬を引退し、十勝軽種馬農業協同組合種馬所にて第二の余生を送っていたが、翌2021年12月8日、放牧中の事故のため安楽死となってしまった。24歳没。 加齢によるものか食が細くなってしまっていた様で、晩年のデジタルはガリガリに痩せ細ってしまっていた。 2015年をもって調教師を定年引退し競馬評論家に転身した白井寿昭氏は、在りし日のアグネスデジタルを偲び、コメントを寄せた。 「24歳まで長生きして、人間で言えば96歳だから大往生じゃないかな。アメリカまで探しに行って見つけた馬で、そのときは体が小さかったけど凄い存在になってくれた」 「いろいろなところで勝って、たくさん思い出をつくってくれた。ありがとう、ゆっくり休んでください」 創作作品での登場 『ウマ娘 プリティーダービー』 「変態」を拡大解釈しすぎてしまったのか、推しを間近で見るためならどんなレースにでも出走するウマ娘オタクという超イロモノに。 いや、変態でも距離の壁はあったんだけど……? ゲーム的にはさすがに距離適性はマイル・中距離得意という妥当な設定(*9)。 ただし悪い意味での変態ではなく、尊さのあまり発狂しても推しには決して迷惑をかけない主義の奥ゆかしいオタクとして描かれている。 所謂オタクキャラあるあるを詰め込まれているのも手伝って、自己評価が低いわりに人間として多芸多才すぎる超ハイスペックなのも特徴的で、これもまた万能の変態の一側面かもしれない。 あと、ここまで変態を前提に説明したが、あくまで競馬ファン間のネタなので作品内でも決して直接的にはネタにしていない。でも変態の要素がなかったらこうはならんやろ。 追記・修正は白井最強を体現してからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] いっちゃん頭のウマ娘の云々いちいち書く必要ある?? -- 名無しさん (2021-09-22 13 06 47) 素養が見られてもこんな変態ローテで戦うことすら普通選択しないよな、野球の大谷の2刀流みたいに -- 名無しさん (2021-09-22 13 11 29) 芝とダートを撫で切っていく様まごうことなき変態 -- 名無しさん (2021-09-22 13 13 13) ↑3まあまだ項目立ってないのに書く必要ないと思ったんで消した。立ってから分岐誘導書く感じでええやろ -- 名無しさん (2021-09-22 13 25 13) オンリーワンすぎるやろ -- 名無しさん (2021-09-22 13 42 53) 仮にほかの馬に同じことができたとしてもだ、まず実行してみせたこと自体が勇者過ぎん?んで結果出すとか勇者王かよって -- 名無しさん (2021-09-22 13 46 33) この馬売るのか?からの流れがいまいち理解出来ないんだよなぁ。逆にジャップには売らねーよみたいなことになりそうなもんだが -- 名無しさん (2021-09-22 16 54 30) ↑よく知らんけど、「こんなもんが売りもんになんのか?w」→「は?決まってんだろ。コイツは胸張って売りに出せる代物だぜ!」→「なら買わせろや」→「おお上等だ!持ってけ!」みたいな流れだったんとちがう? -- 名無しさん (2021-09-22 18 24 09) この調教師は今だとNHKの競馬解説によく呼ばれている印象。 -- 名無しさん (2021-09-22 18 40 35) 一番↑記述見るにニコニコ大百科を参考にしたっぽいから向こうに付いてるのをそのまま使っちゃったんじゃないかな -- 名無しさん (2021-09-22 20 19 07) 買ってきた時のエピソードって、牧場は優秀な種牡馬持ってりゃ種付け料で大繁盛する→優秀な種牡馬は勝ちまくることが前提→デジたんは優秀な種牡馬、つまりクッソ強い馬になるのに自前で育てないの?見る目なくね?みたいな煽りに牧場の人には聞こえたんかね。まぁ、白井最強は単に売り物か確認しただけなんだろうけど。 -- 名無しさん (2021-09-24 01 10 50) 白井最強はともかく「つきぬける最強」はアカンやつの異名ですねぇ -- 名無しさん (2021-10-22 02 38 30) 2000年代以降でダード重賞勝利してから芝重賞勝利したのはアグネスデジタルだけらしい -- 名無しさん (2021-11-03 08 26 20) 本日12月8日に亡くなったとのこと。ご冥福をお祈りします。 -- 名無しさん (2021-12-08 17 30 22) ↑マジか... -- 名無しさん (2021-12-08 17 55 19) 覇王と勇者が逝ってしまったとは... -- 名無しさん (2021-12-08 18 25 29) この子の孫で今2歳のロンちゃんが無茶苦茶強くて、この後のクラシック戦線でも期待できるからデジタルにも見守ってて欲しいな…… -- 名無しさん (2021-12-09 01 02 21) 顕彰馬とまでは言わないから特別な賞を設けてデジタルを表彰してくれよマジで、安定した強さこそ無かったけど、覇王倒して芦毛の怪物のレコードも塗り替えて、ダート→芝→芝→ダートG1連覇という偉業を出す馬なんて2度と現れないかもしれないくらいの唯一無二な馬なんだぞ? -- 名無しさん (2022-07-24 14 30 26) ↑5 今年になってハヤヤッコが達成したが、どっちもGIIIだからなー -- 名無しさん (2022-11-20 11 34 41) 今日はアグネスデジタルの一周忌か、幾多の戦場を駆け抜けた偉大な勇者に合掌。 -- 名無しさん (2022-12-08 08 58 34) パンサラッサ...まさかお前が勇者の因子を継いでいたのか? -- 名無しさん (2023-03-06 20 21 11) イクイノックスのような世界最強最有力馬が出てきても、アグネスデジタルの唯一無二性は失われないの本当に変態w -- 名無しさん (2023-10-29 16 20 46) 芝はGIでしか勝たなかった変態 -- 名無しさん (2023-11-18 11 22 27) 名前 コメント
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